日本人の髪の毛の数は平均10万本程だそうです。太さは平均0.8~0.9mm、1日に0.3mm~0.5mm、1ヶ月で1cm~1.5cm程度伸びます。1本の毛髪の寿命は4~6年程度といわれており、その過程を4つの時期に分けられています。
上のヘアサイクルでもお解かりだと思いますが、毛髪は同じ毛穴から次々と生え変わります。
続いて髪の構造です。縮毛矯正特集にも書きましたが、髪の毛はよく海苔巻に例えられます。
つまり、髪の主成分はたんぱく質なんです。
では、髪はどうして痛むのでしょうか。
髪の表面にあるキューティクルは、髪の内部を守る働きをしていますが、このキューティクルがめくれたり、剥れたり、隙間ができたりすることで、髪の艶が落ちて、手触りも悪くなります。さらに、剥れたりめくれたりしたキューティクルの間から髪の内部の成分が漏れ出すことで、さらに痛みが進行します。
さて、キューティクルは脂質で覆われており、この脂質によって髪が摩擦等で傷つくのを防いでいます。
この脂質は、長時間 直射日光や紫外線を浴びたり、シャンプーやスタイリングによる摩擦で損なわれてしまいます。もちろん、ヘアカラーやパーマなどでも損なわれます。
皮膚は傷つくと、かさぶたができてできて、ひとりでに直ります。しかし、髪は傷ついたら自然に元に戻ることはありません。これは爪と一緒です。
根元よりも毛先のほうが痛んでいる、と感じたことがある方は多いと思いますが、それはこのためなんです。
枝毛は、髪(毛先)が痛んで、内部のたんぱく質が漏れ出すことで、毛髪内部の結びつきまで弱くなり、髪が縦に裂けてしまった状態です。裂け毛です。
日本人の髪は平均すると約10万本。髪の寿命は4年から6年です。計算すると、一日に50~100本は寿命を迎えている訳です。つまり毎日50~100本は髪が抜けて当然です。抜けたほうがいいんです。さらに秋は、季節や気温の変化、夏に受けた髪のダメージの影響で、普段の倍、1日に200本の抜け毛があるそうです。
「薄毛は遺伝する。」これは昔から言われてきたことですが、最近の研究で、母方の祖父の影響が強くでる(責任遺伝子)ことがわかってきました。
「ひげが濃い人は薄毛になる。」つまり、男性ホルモンが多い人は薄毛になるといわれてきました。しかし、男性ホルモンが多いだけでは薄毛にならないことがだんだん解ってきました。男性ホルモン(テストステロン)は、細胞に直接働きかけることができません。皮脂(腺)の中にある還元酵素と結びついて活性化し、レセプター(受容体)とくっつくことで、毛母細胞の分裂を邪魔するようになるそうです。「レセプター・ブロック!!!」なんて叫ぶ鼻炎の薬(だったかな)のコマーシャルがありましたが、活性化した男性ホルモンについてレセプターブロックしてくれる薬は、今のところ無いようです。
ずっとポニーテールにしてたら髪が薄くなったとか、昔は日本髪を結っていた人の頭頂部の髪が薄くなるなど、聞いたことがありませんか。これは牽引性脱毛と呼ばれています。長期間、髪を強く引っ張ることが原因で、人によって起こりやすい人と起こりにくい人がいます。また、10年以上経ってから発症することもあるそうです。
妊娠中の女性は女性ホルモンが増え、髪が抜けにくくなります。出産後は通常に戻る過程で、一気に脱毛することがありますが、問題ありません。髪は生えてきます。
頭皮のしくみも、顔やその他の肌と同じなんです。もちろんお尻とも。
皮膚は大きく表皮と真皮という2層に分けられます。
内側にある真皮は厚さが2mm程もあり、皮膚の厚さのほとんどを占めます。有名なコラーゲンやヒアルロン酸で満たされている部分です。また真皮には血管が通っています。
外側の表皮層は厚みで0.2mm程度。外部からの異物の侵入や体液の流出を防いでいます。
表皮はさらに4つの層に分けられ、外側から、角層、顆粒層、有棘層、基底層と呼ばれています。基底層では常に新しい細胞が作られており、上の層へと徐々に押し上げられます。そして古くなった角層は角片と呼ばれる小さな"垢”になって剥がれていきます。
表皮層は、4週間から6週間をかけて、すべて新しく生まれかわっています。
ほかの肌と構造が一緒の頭皮にも、いくつかほかとは違う特徴があります。
頭皮には皮脂腺がたくさんあります。額(ひたい)の2倍から4倍、背中の5倍、腕や脚の10倍ともいわれています。
これは、【髪はなぜ痛むのか】でも触れたように、髪を、キューティクルを保護するために必要な脂質を分泌するためです。
もうひとつの特徴は汗腺の多いこと。頭皮は手のひらや足の裏に次いで、汗腺の密度が高いといわれています。熱に弱い脳味噌を、汗をかくことで冷やして守ろうということでしょうか。
脂質も汗も髪や頭を守ってくれるものですが、放っておくと悪さをするようになります。
頭皮のトラブルで一番気になるのは、やはりフケでしょう。
以前は、頭皮やそこにある皮脂と細菌によって発生することが多かったようですが、最近はシャンプーのし過ぎのため、頭皮が乾燥して発生するフケが多くなっているようです。フケは、どうしても気になって頻繁にシャンプーしてしまいがちですが。いくらシャンプーしても、フケが収まらないっていう方は、シャンプーの頻度を減らすことで好転するかもしれません。
もう1つ、紅斑と呼ばれる「かぶれ」があります。これは、皮脂が酸化したり、紫外線などで変質したりして、頭皮を刺激して文字通り赤くかぶれてしまうことで、埃などの汚れが悪さをするようです。
日本人の髪は平均すると約10万本。髪の寿命は4年から6年です。計算すると、一日に50~100本は寿命を迎えている訳です。つまり毎日50~100本は髪が抜けて当然です。抜けたほうがいいんです。さらに秋は、季節や気温の変化、夏に受けた髪のダメージの影響で、普段の倍、1日に200本の抜け毛があるそうです。
「薄毛は遺伝する。」これは昔から言われてきたことですが、最近の研究で、母方の祖父の影響が強くでる(責任遺伝子)ことがわかってきました。
「ひげが濃い人は薄毛になる。」つまり、男性ホルモンが多い人は薄毛になるといわれてきました。しかし、男性ホルモンが多いだけでは薄毛にならないことがだんだん解ってきました。男性ホルモン(テストステロン)は、細胞に直接働きかけることができません。皮脂(腺)の中にある還元酵素と結びついて活性化し、レセプター(受容体)とくっつくことで、毛母細胞の分裂を邪魔するようになるそうです。「レセプター・ブロック!!!」なんて叫ぶ鼻炎の薬(だったかな)のコマーシャルがありましたが、活性化した男性ホルモンについてレセプターブロックしてくれる薬は、今のところ無いようです。
ずっとポニーテールにしてたら髪が薄くなったとか、昔は日本髪を結っていた人の頭頂部の髪が薄くなるなど、聞いたことがありませんか。これは牽引性脱毛と呼ばれています。長期間、髪を強く引っ張ることが原因で、人によって起こりやすい人と起こりにくい人がいます。また、10年以上経ってから発症することもあるそうです。
妊娠中の女性は女性ホルモンが増え、髪が抜けにくくなります。出産後は通常に戻る過程で、一気に脱毛することがありますが、問題ありません。髪は生えてきます。
薄毛や抜け毛の薬は、現在2種類が認められています。
脱毛を抑える薬として認められている「フィナステリド」という薬があります。これは、先の還元酵素が活性化しないようにする薬だそうです。
もうひとつは、「日本で唯一の発毛剤」としておなじみの「ミノキシジル」です。最初は血管拡張剤として開発され、毛乳頭や毛母細胞を活発にするとされています。
シャンプーには、大きく分けて2種類あります。(ほかに石鹸シャンプーっていうのもあります)
アミノ酸系と呼ばれるものと、高級アルコール系と呼ばれるものです。
アミノ酸は髪や頭皮を作るたんぱく質の素ですから、アミノ酸系のシャンプーは刺激が少なく適度な洗浄力があります。
高級アルコール系シャンプーは泡立ちがよく、香りもいいんですが、洗浄力が強い分、肌への刺激も強くなってしまいます。
では、その二つをどこで見分けるか。ボトルの裏の成分表示にこんな成分があるそうです。
(両方入っていたら、先に書かれているほう、つまり量の多いほうで判断するそうです。)
また、値段は高級アルコール系のほうが比較的安く、アミノ酸系シャンプーは原材料の原価が高い分、高価になるようです。
ちなみに、美容室キュライヘアーでは、2種類のシャンプーを使っていますが、いずれもアミノ酸系シャンプーです。
(個人の感想です)
シャンプーっていろいろありますよね。ドラッグストアに行けば棚一面に並んでたりします。値段もいろいろ。迷います。
そのドラッグストアのシャンプーを買ったことがあまりないので、参考になるかどうかわかりませんが、ひとつ思っていることがあります。
いいシャンプーは値段が高い、ということです。
美容室はシャンプーを非常によく使いますし、仕上がりにも影響しますので、安ければいいというわけにはいきません。お客様の髪や頭皮の汚れがちゃんと落ちることはもちろん、シャンプーした後に髪の手触りとか、いろいろなシャンプーを使ってみて、いいものを厳選しています。そのなかで選んだシャンプーは値段が高かった、っていうことなんです。
もし、キュライヘアーにお出でいただいたときのシャンプーが気に入っていただけたら、お頒けしますので、おかえりにでも声をかけてください。
シャンプーとリンスやコンディショナーなど同じ名前のシリーズ製品があります。それを統一して使うか、ばらばらで気に入った製品を使うかっていうのも迷うところです。
特定のお気に入りがなければ、シリーズをそろえて使うことをおすすめします。
メーカーは製品を開発するとき、トータルの使い心地を考えています。たとえば、シャンプーで油分をしっかりとってリンスで充分補うとか、逆に髪を傷めないために油分をできるだけ残した上で、コンディショナーで髪や頭皮に栄養を与えるとか。だから、統一して使ったほうが多くの人に効果が出やすくなっています。
ただ、多くの人に効果が出るように作られているので、あなたの髪に合うかどうかは別です。もし、シャンプーやリンスなどそれぞれの製品にお気に入りのものがあれば、それを使うのがよいでしょう。あなたの髪にあっているのですから。気持ちよく使えるのか一番です。
では、シャンプーは、朝のほうがいいのか、あるいは夜シャンプーしたほうがいいのか。
髪は夜、寝ているときに作られます。そのときに、日中の汚れがついていたり、毛穴が塞がっていたりしていい訳がありません。
さらに、朝シャンプーして、髪を守ってくれる脂質をすっかり洗い流して外出すると、紫外線や摩擦などで余計髪が痛んでしまいます。
もしタイミングを選べるのなら、夜シャンプーしてください。
シャンプーの前には、浴槽のちょっと熱めのお湯に浸かって、充分に体を温めましょう。体が温まることで、皮脂や汚れの溜まりやすい頭皮の毛穴や汗腺を開かせることができます。毛穴や汗腺が開けば、汚れも落としやすくなります。美容室キュライヘアーのスキャルプケアーでは、お風呂に入っていただくことができませんので、専用機器のスチームや遠赤外線で同様の状態を作り出しています。
また、ゆっくり浴槽に浸かって体を温めると、(深部)体温が上がって免疫力がアップするとも言われています。更に、ヒートショックプロテインというたんぱく質ができて、シミやしわ等ができるのを抑えてくれるとも言われます。この(深部)体温が高い状態は、2~3日程度持続するそうなので、週に1~2回スキャルプケアーの日を作ると、髪も肌も、体ももっと健康になれそうです。
シャンプーのしかたより先にすすぎの話です。
髪の汚れはお湯だけで70~80%落ちるといわれています。だから、お湯だけの予洗いを勧める人もいるくらいです。
シャンプーは洗剤(界面活性剤)ですから、残っていれば脂質による保護膜が作られにくくなり、髪や頭皮をを傷めることになってしまいます。予荒いとすすぎを両方じっくりできればいいんですが、浴槽のお湯にも浸かってなきゃいけないし、お風呂にそんなに時間をかけられないっていう方は多いと思います。予洗いをすることでシャンプーやすすぎが不十分になると、髪や頭皮によくありませんので、限られた時間なら、最後のすすぎにたっぷりかけるようにしてください。
指の腹でシャンプーする。これは昔から言われていることですが、シャンプーするときに爪を立てない様にしましょう。
いつも髪に覆われて守られている頭皮はデリケートです。頭皮を洗うときに爪を立てると、傷ついてしまいます。
頭皮を洗うときはゴシゴシ、ガリガリあらわないでください。
美容室キュライヘアーに来ていただけるのは、多くても月に一度程度。そのときだけケアをしても、あまり大きな効果は期待できません。やはり、入浴、シャンプー、毎朝のスタイリングなど、普段の生活がヘアケアの基本です。私たちスタッフができるのは、そのお手伝いです。キュライヘアーにお出でいただいたときは、ヘアケアについて何でもご相談下さい。